動く形状で見せる次世代の運転の楽しさ
- Living geometry illustrates driving pleasure of the future -

BMWグループは創立100周年を記念して、100年後のモビリティ(人々の移動手段)をテーマに展示会「Iconic Impulses」を企画し、MTK AG社に展示の制作を依頼しました。MTK AG社は、ミュンヘン近郊のOlchingに本社がある制作会社です。多くの展示会を手掛け、FAULHABERの駆動装置に絶大な信頼を置いています。


MKT AG社が展示会に採用した手法は、シンプルに現代世界の複雑な構造を説明し、なおかつ来場者に一生の思い出となるような体験をさせることでした。複雑に入り組んだ技術を解きほぐし、実体として表現するMKT AG社の手法には定評があるとAlex Haschkamp会長は説明します。 MKT AG社は、多くの来場者が自然と惹きつけられ、触れ合えるような、ユニークな展示と、マルチメディアによる表現、対話できる展示品等、課程のわかる模型を提供しています。 

夢を明確にするアイデア

創立100周年を迎えるBMWグループの課題は、未来のモビリティを考えることでした。BMW、MINI、ロールスロイス、BMW Motorcycleの4つのコアブランドの展示では、モビリティの未来に対する開発者の夢が、明確に伝わるように企画されました。1つの円を中心に配置された各ブースには、デジタルで動くそれぞれのブランド車が展示され、来場者の想像力を刺激します。ナレーション、サウンド、彫刻、そして来場者はひとつになって、未来のモビリティへのビジョンが描き出されます。MINIのブースに展示された光の彫刻はユニークな作品で、デジタル制御によって来場者の心拍と連動して色が変化します。 

運転の魅力

BMWブランドのブーススペースでは、未来の車の操作を説明する動く模型が展示されました。に配置された無数の薄い炭素片が、シェイプシフターのように変化して人を魅了します。エレガントで滑らかな球体の動きは、BMWの開発者が追求する未来の車の軽快さを表現しています。以前から、BMWブランドは、純粋な運転する楽しさを追求してきました。BMWの開発者が大切にする運転する楽しさは、未来の車にも受け継がれています。新しい技術によって、ドライバーと車は常に情報を共有できるようになります。これにより、ドライバーは認識範囲が広がり、今まで味わったことがないような最究極のドライブを体感できます。

陰の立役者、FAULHABER

MKT AG社はこれまでに二度、動く彫刻を出品しました。その時も、92台と42台のFAULHABERブランドのリニアモータLM2070を使用しました。複雑な制御システムには静かでしかも機敏な動きが求められます。イメージしたダイナミックで美しい動きを実現する為に、FAULHABERのモータの採用に至りました。また、制御システムとしてFAULHABER社のCANopenモーションコントローラが使用されましたが、滑らかな動きを表すには、システム全体のサイクル時間を最適化する必要があります。FAULHABER社は、BMWのプロジェクト担当者とモーションコントローラの専門家の協力体制により、理想的な美しい動きを実現しました。42台のモータを使用したBMWのシェイプシフターのストロークは半径300~400mmで、92台のモータを使用した模型のストロークは半径350~430mmです。 

世界各国での展示

BMWの創立100周年を記念した展示会「Iconic Impulses」はミュンヘン、北京、ロンドン、ロサンジェルスの各会場で来場者を魅了しました。会場の動く彫刻は、2017年にミュンヘンのBMWショールームのダブルコーンでも展示されています。LM 2070シリーズのリニアモータ92台を使用した展示物

LM 2070シリーズのリニアモータ92台を使用した 展示物
FAULHABER社のCANopenモーションコントローラ