下水道で応用される環境保護技術

  • - Applied environmental protection underground -

Dirty drain polluting a river

正常に機能する排水処理システムなくして、現代の文明社会は成立しません。汚水が安全に下水処理場へ送られるようにすることは、非常に重要です。多くの排水路や家庭用排水パイプは、導入から数十年が経過しており、修理や交換が必要となることは珍しくありません。多大なコストの生じる修復には、まず下水道での動画検査により、綿密な計画と修復部分の特定が必要となります。小型モータにより、検査デバイスに組み込まれたカメラヘッド部の可動性が向上し、カメラオペレータは、パノラマ映像を確認しながら、排水管の中で修復が必要となる部分のみを的確に判断できます。狭い排水路やパイプもしっかりチェックできるよう、検査システムの全コンポーネントがコンパクトなサイズに設計されています。

who

今も昔も、廃棄物の除去は必要不可欠な事業です。そのひとつである下水道システムは、地表の汚水を除去し、排水を処理場に送るという役割を担っています。これら下水道システムが損なわれると、地下水や土壌の汚染だけでなく、道路の冠水や氾濫の原因となります。このため、下水道に関するさまざまな法規制により、定期的な排水管検査の実施が定められています。ドイツのキールを拠点とするIBAK社では、地下の状況やダメージの度合いをチェックするため、その中心に小型テレカメラを搭載する非常にコンパクトなモバイル検査システムを開発しました。小型モータのスペシャリストであるFAULHABER社と排水の専門業者の協力体制により、理想的な仕様が提案されました。数個の小型モータをトランスミッションに搭載することで、オペレータがあらゆる角度から排水管を確認できるようカメラを動かすことができます。ドイツ国内の排水管の全長は、100万キロにおよぶと推定されています。これら地下の排水管や排水溝のすべてが、汚水の化学または生物学的反応が引き起こす排水管内部の破損、交通振動や地盤沈下などの外的ダメージ等、さまざまな課題に直面しています。また樹木の根との接触による接合部の損傷やヒビ割れ等は、たとえ頑強な配管であっても、破裂させてしまう場合があります。遅かれ早かれ これらが大きな影響に及ばない内に修復作業は早急に必要となります。下水道の修復工事には膨大なコストと時間がかかり、また交通機関に重大な影響を与えます。事前に破損の度合いを認識し、その範囲を特定できれば、より計画的で効率的な修復作業が可能となります。IBAK社の検査システムにより、カメラが下水道の全域を移動し、すべての配管や部品の状態を検査し、見える化することができます。
csm_wb_ORION_Camera_head_056f6768c1
csm_orion_inside_micromotor_0f3b805b30

カメラヘッド内にコンパクトな旋回駆動機構を容易に搭載可能
製品:DCマイクロモータ
詳細情報:IBAK Helmut Hunger GmbH & Co. KG社

who
who

  • 現場用コントローラ

主要部品のテレカメラに加え、この最先端検査システムは、カメラを乗せて排水管の内部を移動するための台車をベースに構成されています。カメラの視界を照らすため、IBAK社のカメラには、ライティング装置も搭載されています。IBAK社では、直径の大きな排水管用に対し、さらに広い視界を照らすことができる追加オプションのヘッドランプも用意しています。ライティングに加え、地下の排水管内で進むべきルートを判断したり、検査中に発見した物質を測定するための、数々の電子センサが搭載されています。電力供給とデータ転送には、全長500メートルにおよぶカメラケーブルが使用されます。これにより、地上の制御ターミナルと検査システムが接続されています。これらハードウェアに加え、検査システムには、センサによって取得された測定値や画像を正確に受信し、検証するための包括的なソフトウェアが必要となります。地下の排水管に使用されるパーツに不可欠なのは、コンパクトなサイズと高度な信頼性です。ここで採用されているORION社のカメラは、コンパクトな設計のカメラヘッドを全方向に動かすことができます。自在な360゚回転を可能にする、言わば「首の筋肉」がFAULHABER社の3つのギアモータユニットによって実現されています。1つめのモータはヘッド安定した回転運動、2つめのモータがカメラのパン撮影を制御し、3つめのモータは鮮明な画像を撮影するためのフォーカス機能を担っています。それぞれのモータは、独立して駆動しています。たとえば、オペレータがビデオヘッドの上下駆動によるパン撮影を行う場合も、これと同時にヘッドピース全体が縦軸を中心に回転することで、あらゆる角度から排水路の内部を撮影できます。

csm_orion_vehicle_microdrive_56809cb827

ORION社のコンパクトカメラヘッドが3つのマイクロドライブにより駆動

who

  • コンパクトながら高い完成

回転駆動により、カメラヘッド全体の可動が実現しています。これには直径12mmのモータ(約0.5W。6Vで動作、スチール筐体)が使用されています。パルス幅変調(PWM)方式のステンレススチール製の整ブラシ付DCモータを採用することで、速度を容易に制御できます。直径10mmの遊星ギアヘッド(減速比256:1)では、全体的な速度を落とし、一方で出力トルクを増加します。ボールベアリングでは、遊びが最小限に抑えられ、ブレのない撮影に不可欠な一定した回転駆動が得られます。回転駆動とフォーカスは、最適な小型ギアヘッドを有する8mm幅のモータによって稼働します。これらのドライブは、出力約0.2Wおよび減速比1024:1で、繊細な旋回、パン動作、フォーカスの設定が容易です。ここでも、高精度と多機能に重点が置かれています。結論として、オペレータが設定するアングル次第で、必要とする画像の撮影が可能となります。わずか8~12mm以下のサイズにも関わらず、これらのモータは、それぞれ50%と、70%以上の効率で駆動します。ステンレススチール製のコンパクトなブラシ付DCモータと最適なギアヘッドの組み合わせにより、特定の用途に合った理想的な回転速度を実現できます。シンプルなパルス幅変調により、オペレータはトルクを容易に制御できます。モータとギアヘッド内の軽量で長寿命な与圧ボールベアリングにより、0rpmからの繊細でスムーズな駆動が可能となります。これは、長時間の高速駆動や高精度なポジショニングが求められる厳しい作業環境において、これら超小型モータが理想的であることを示しています。