制御ロケット用燃料弁

  • - Extremely tough -

制御ロケット用燃料弁

  • 厳しい状況

宇宙開発機関では予算が削減される中、民間企業によるロケット打ち上げにますます期待を寄せています。現在数社が、各種の観測機器や実験装置を打ち上げることができる、信頼性の高い、さらにコストバランスの良い打上げ機を提供しています。
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宇宙開発機関では予算が削減される中、民間企業によるロケット打ち上げにますます期待を寄せています。現在数社が、各種の観測機器や実験装置を打ち上げることができる、信頼性の高い、さらにコストバランスの良い打上げ機を提供しています。
ロケットの打ち上げコスト削減では、燃焼される燃料を最適化し、廃棄物をできる限り減少させるのも1つの方法です。これに対応できる燃料調節バルブが特別に開発されています。この燃料調節バルブは、FAULHABER社の頑丈で信頼性の高いサーボモータによって駆動します。最新の打上げ機には、RP-1がロケット燃料に使用されていますが、この燃料は精製度が非常に高いケロシンで、燃焼には酸素が必要です。打ち上げ機の場合、RP-1と液体酸素(LOX)のタンクに接続された4インチ径の配管が、燃焼室の手前で結合します。
通常、燃料は酸素がないと燃焼しませんが、RP-1の燃焼化学は非常に曖昧で、酸素さえあれば2つの混合比率は正確である必要がありません。しかし、燃料と酸素のいずれか一方が先になくなり、液体酸素とRP-1の混合比率が狂うと問題になります。燃焼が途中で終了すると、燃焼室には不要なバラストしか残りません。この状況が発生しないようにするには、燃料調節バルブが混合物をリアルタイムで調整できなければなりません。
燃料調節装置は、サーボモータ制御のバタフライバルブで構成されています。この装置には、減速比が約151:1の遊星ギアボックスと、装置内部にも追加キアユニットが取り付けられています。これらにより、速度とトルクを適切に調整することができます。宇宙開発機関のチームは、セーフティーマージンの幅を広げ、それぞれのコンポーネントが独自の要件に対応できるようにしました。これにより、狭い安全限界のために発生する可能性がある、各コンポーネント間の故障の連鎖を防止することができます。モータシャフトは、微調整を行うためにバルブと直接連動します。

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両方のタンクから確実に定量排出できるように、燃料RP-1と液体酸素の配管が合流するエンジンの真上に配置された燃料調節バルブ

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個別に燃料調整バルブが取り付けられた、ロケット1段目に搭載された5基のエンジン。燃料調整バルブによる燃料の均一燃焼の調整はサーボモータにて制御。
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  • 極限動作条件

ほとんどの動作でサーボモータには精度はもちろんのこと、高トルク化、高速化、小型化が求められています。燃料調節バルブに使用されるモータの場合は、最重要要件として最も基本的な発射に対する耐久性が求められます。特にロケットの1段目は強烈な衝撃と振動が発生します。1段目の燃焼時間はわずか3分ですが、エンジンの推力は約440,000kNに達します。これによりエンジン周辺の燃料調節バルブには巨大な力が作用します。
技術チームが実施した燃料調整バルブの各コンポーネントの振動試験では、モータが次々と不合格になりました。技術チームは、故障個所を最小限にするためにブラシ付きモータからブラシレスモータに切り替えましたが、過酷な動作条件にモータが耐え得るかということが重要な判定基準になります。動作条件に耐え得るとは、ギアボックスが負荷に耐え、ホールセンサーが短期間で損傷しないようにしなければならないことを意味します。この極限の運用環境で故障は許されません。耐久試験を続ける中、技術者達はFAULHABER社のモータにたどり着きました。
ロケットエンジンは振動だけでなく熱も発生します。しかしながら、ほとんどの熱は放射されるため、高温は特に問題になりませんが、問題になるのは低温に対する管理です。たとえば、2段目の動作サイクル中のエンジンの燃焼時間はほんのわずかで、機体は2回目の燃焼が開始されるまで45分間惰性で飛行しますが、この間ロケットは大気圏外の非常に低い温度に曝されます。